ヤバイって言葉がヤバイ
ヤバーイ!って、私も使っちゃう言葉なんですけど、
ヤバイって言葉ほどヤバイもんもないなと最近思います。
なぜかというと、ヤバイって、「嬉しい」「悲しい」「ひどい」「辛い」「かわいい」「むかつく」なんでも「ヤバイ」ひとことで済ませられちゃうんですね。
最近、子どもたちと話しててよく思うのは
無口な子、口下手な子、なんにも話してくれない子って、親が心配したり不安になってわりといろいろ聞きだすので、心の中のモヤモヤって意外に少なかったりします。
一番よくないのは、「おしゃべりなのに中身が伝わってこない子」です。
ペラペラしゃべるんだけど、すべてが「事実の羅列」で、主観的な話がない。
「〇〇が~~〇〇っていって~〇〇して~ちょ~~ヤバくない?!」みたいな。
感情的なワードはすべて「ヤバイ」で済ませちゃう。こういう子、けっこう多いです。
ヤバイで感情を包み隠せちゃうから、同意させやすいんです。
聞いてるほうは、つらいのか悲しいのか嬉しいのかよくわからないけど、とりあえずヤバイんだ、ふ~んって同意しちゃう。これ、大人でもよくあります。
「何がヤバイの?」って聞くと、とたんに黙る。もう、自分自身でも何がどうやばいのか説明できなくなってきてるんですね。むしろ、察しろってことでしょうか。そんなわがままなやりとりもねえよ、ちゃんと話してくれよ、と言いたくもなる。
言葉の感覚が麻痺しだすと、感情のやりとりができなくなります。
話さなくて感情のやりとりができないのは糸を引き出せばいいんだけど、話す癖に感情がやりとりできないのは、糸がこんがらがった状態なので結構大変です。
私もよく使っちゃう「ヤバい」。意識して使わないようにしたいと思います。