田中のおばさん

あくまでも個人の感想よ、言いたい放題だけど。

親をフランクに捨てる方法

突然ですが【急募】親をフランクに捨てる方法 を募集しています。

 

何を物騒な!

と思う方もいるやもしれませんが、

以前ブログでもお伝えいたしました通り、私の母は母子家庭にも関わらずネグレクト同然の仕事人間であり、「子供を育てるためには身を粉にして働くのだ」をスローガンに、食事や掃除、子育ての類を一切放棄し、ただただ千円札をダイニングテーブルに置くことのみを子育てだと主張して生きてきた人間です。

 

 

あまり言いすぎると面倒くさくなってくるのであんまり言いたくはないのです。

 

でもちょっと前に、新幹線でナタを振り回して人を殺した犯人の生い立ちを聞いていたときに、

「小さいころ遠足で水筒がないから買ってやったら、”中古の水筒を買ってきやがって!!”と怒り狂った」

というエピソードを聞いて、

図らずも、なんだかその犯人の感情が手に取るようにわかってしまったんですなあー

 

 

水筒っていう、口をつけて飲むものくらい、

さすがに!!なぜ!!新品を買えないのか!!!という。

 

あ、わかるわあー、うんうん、わかるわかる、

”それくらいのこと”って

人はいうかもしれないけど、めっちゃクッソウルトラショックだよねえええーーー!

と、こんな感じでの共感。

 

絶望とあきらめと怒りがグルングルン渦を巻いて襲い掛かってくる感じ。

もっとわかりやすく言うと「パンツが中古だった感じ」かな?

これを買い与えてやれないなら生むなよ…っていう感覚です!

まあ百歩譲って、中古の水筒でも

「ごめんね…うち貧乏で…こんなものしか買えなくて…涙」

っていう雰囲気で渡してくれるなら俄然ガマンもできますが、

平然と「おまえにはコレ。」的なドヤ感で渡されてもね!!

 

 

あれは、

 

遠足の弁当が

 

「 全 部 冷 凍 グ リ ン ピ ー ス 」

 

だったときのショックと同じくらいのショックを受けましたね!

 

(ま、だからといって殺人犯には絶対ならんけどね!!)

 

 

殺人犯の気持ちがわかるからどうだっていう話でもないんですが、

そのくらいの異常な感覚だと思うんですよ、殺人犯を生んでしまうくらいの。

私は幸いにも周りの人に恵まれてそうはならなかったですけれどもね。

 

 

「親を捨てるとは何事だ」という人も大勢いると思いますし、

その論理もものすごくわかります。

いくら私がいろんなことをしてもらえなかったと主張しても

やっぱり基本的な生きる上での金銭面的なことは出してもらっていたし

大学までだしてもらっておいて、それはないんじゃないか?と言われたら

私も言い返す余地はないのですが…

私自身も3人の子を育てる上に置いて、このさき「オカンを捨てる」と言われたら、あーなんかとてつもなく悪いことしちゃったんだろうな~とは思います。そして悲しいとも思います。

 

 

でも例えば今、子供に「お母さんノートがないから買っておいて~」と言われたとする。

そしてスーパーでノートを買うわけですよね。

そのときにふと思うのです。

親が子の学用品を揃えるくらい、なんてことない当たり前のことだよなあ、と。

それがうちの親はなかった。

 

 

えんぴつ1本、消しゴム1個に至るまで、

私も妹も全て自分で買いに行ったのです。

買いに行ったというか、「自分のことでしょ、当たり前。」と言われて、それが普通だと思っていた。親も忙しいし当たり前に思っていたことだけれども

今思うと、当時の自分が不憫で

どうも親の存在価値を「お金をくれる人」におもうほかなくなってくるのです。

 

 

習い事の送り迎えも、

制服のアイロンがけも、

毎日の食事作りも、

美容院も、

風邪をひいたときの通院も一人でした。

だから息子にもそれをさせたら

「そんな親は初めてだ」と小児科の先生から電話がかかってきた(笑)

 

 

子育てをすればするほど、

自分なら子供に当たり前にしてやれることを

してこなかったうちの親に対しては

まったくもって、今後の面倒を見る気にはさらさらならないのが当然の感情だと思うのです。

子育てをすればするほど、親がひどかったということを再認識せざるを得なくて困ってます(笑)

 

 

ところがですよ、

世の中にはこういう人間はかなり少数派で

どこにこんな感情を理解してくれる人がいるのかという

問題にぶち当たります。

 

 

「私は親を捨てますよ」

ということを、大っぴらには言えないのです。

 

 

 

親子の関係を語る前に、

社会人として、社会に迷惑をかけない程度には面倒をみるかもしれません。

しかしそれも限界があると思います。

冷たいと言われるかもしれませんが

私も自分のなかで「小さな時の自分」を飼っているので

その子の寂しさを裏切ることはできないのです。

 

 

で、ここまできて何が言いたいのかと言うと

今後、私のように思う子供って、増えてくるんじゃないかなと。

私の親は忙しくて、

家庭を顧みない母親でしたが、

本人なりには子供はすくすくと育ちましたし、

ご近所にもカッコのつく学歴は得たと思います。

 

 

でも、最終的に娘に捨てられているんです。

それって、子育てとして、成功したんでしょうか?

 

 

こんな母親が増えないことを願うばかりです。

自分がしたことって、本当に、返ってきますよね。